「令和」時代を迎える前に知っておきたい「元号」のお話
それは、その時代を生きる人々の想いや願いを受け、国の知識人たちが話し合いを行って、天皇陛下に確認して決められているのです。
今回幕を閉じる「平成」と、幕を開ける「令和」には、それぞれどのような意味が込められているのでしょうか?
【平成】の由来とは?
「平成」の二文字は、中国に伝わる歴史書『史記』と『書経』から引用されたもの。
内平外成(ないへいがいせい)=内平らかに外成る
地平天成(ちへいてんせい)=地平らかに天成る
この言葉から拾われています。
意味は「日本が平和で、周囲の国々とも仲良くあり続けられるように」「世の中が平穏に治まり、万物が栄えるように」という、平和な世の中への願いが込められているのです。
【令和】の由来とは?
「令和」の二文字は、日本に伝わる最古の和歌集である『万葉集』より、梅花の歌を出典としています。
初春の令月にして
気淑く風和らぎ
梅は鏡前の粉を披き
蘭は珮後の香を薫らす
この歌より取られた二文字には、それぞれ次のような意味が込められています。
「令」の字には、古くは「神様のお告げ」という意味があったのだそう。「令月」というのは冬から春にかけて、新しい1年が始まる、気持ちのよいおめでたい月という意味も。