と言われることがあった。もっとストレートに、「エロいね!」とか声をかけられる日もあった。
そういう反応を受けてショートパンツをやめたかというと、馬鹿らしくてそんなこと当然しなかった。だって、ドレスコードが規定されているわけではない場において、男性はふつうにハーフパンツを履いたりタンクトップを着たりしているのに、女性だけが脚や腕を出すことに配慮しなきゃいけないというのはアンフェアだ(なかには男性に対して「ハーフパンツは生理的に苦手」みたいなことを言う女性もいるけれど、それは女性の露出に対する抑圧とまったく同じく無礼なことなので、即刻やめてほしいと思う)。
だからそのまま脚や腕を出して大学を、街のなかを歩き続けた。露出が多いとそのぶん性被害に遭うリスクが高まるのでは、と言ってくる人もいたけれど、女性の多くがおそらく知っているとおり、たいがいの痴漢や露出狂は、相手の女性が肌をどれだけ露出しているかは二の次で、気が弱そうか否か、つまりとっさに通報できそうなタイプか否かでターゲットを選んでいる。個人的な経験で言えば、金髪や茶髪にショートパンツで電車に乗っているときよりも、黒髪で露出の少ない服装でいるときのほうが圧倒的に痴漢には遭った。