ジムに通ったり履く靴を選んだりすることで悩みの一部は解決されたのだけど、もともとの骨格の問題もあるのか、自分の思う理想的な脚にはなかなか近づけない。仕方ないから脚を出さないファッションでいることが増えて、そうなると自然、クローゼットからは短い丈のスカートやパンツが減っていった。
けれど最近、さまざまな体型の女性が脚の露出に対する自分の胸中を語る――というVOGUE JAPANの動画をたまたま見ていたら、そのなかのひとりの女性が「脚は人の歴史が見える素晴らしい部分」だと言っていて、わあ! と思った。たしかに、陸上部だった人の脚のかたちや、スポーツを一切してこなかった人(私だ)の脚のかたちはそれぞれにばらばらで、もしかすると体のなかでいちばん個性が光るパーツかもしれない。
私はまだ自分の脚を「素晴らしい部分」だとは言いきれないけれど、それでもすこしだけ考えが上向いたのを感じて、その週末は久しぶりにロングじゃないスカートを履いて出かけた。写真とか撮るたびにちょっと恥ずかしかったけど、たぶん、だんだん慣れていくと思う。
■グラデーションを受け入れる
恥ずかしい思いをしてまで肌を露出する必要なんかある? そもそもなんで肌なんか出したいの? と思う人もいるかもしれない。