プチうつの原因は鉄不足? 女性に増えている、隠れ貧血
また、残りの3分の1は、貯蔵鉄、血清鉄、組織鉄として使われ、血液中の鉄分が不足すると、最初に貯蔵鉄で不足を補います。一般的な貧血検査で軽度の貧血と判断されるのは、血清鉄が減ってきてからです。さらには組織鉄まで減少して、そこで初めて鉄欠乏性貧血と診断されますが、これでは対処が遅すぎます。
そこで注目されているのが、体内の貯蔵鉄の量が推測できる血清フェリチンの検査です。フェリチンとは、鉄を蓄えるタンパク質のことで、血清フェリチンの値で体内の鉄分量が推測できるため、隠れ貧血をみつけることができます。気になる方は、内科や婦人科に行くと保険適用内で調べてもらえますよ。
■鉄分を効果的に摂るポイントまた睡眠も大きな影響を与えています。貯蔵鉄は寝ている間に蓄えられるため、睡眠不足だと鉄の貯金をすることができないのです。
また、睡眠に関わるメラトニンというホルモンは幸せホルモンといわれるセロトニンから合成されますが、セロトニン自体の合成にも鉄分は不可欠なのです。鉄分不足でイライラしやすかったり、なかなか寝付けない理由はここにもあるのですね。
鉄は、肉や魚などの動物性食品に含まれる「ヘム鉄」と、大豆などの植物性食品に含まれる「非ヘム鉄」の2種類に分けられます。ただし、ヘム鉄は吸収率が15~20%と、比較的体内に吸収されやすいのに対して、非ヘム鉄は5%以下と吸収率が低いのです。ですから、ベジタリアン食だと鉄分不足に陥りやすいため、偏りすぎる食事は注意が必要です。
ベジタリアンでなければ、できれば肉や魚もしっかり摂取することがお勧めです。また鉄分の吸収率を高めるポイントは、ビタミンCと一緒に摂ることです。肉や魚料理にレモンを絞ったり、たっぷりの野菜と一緒に調理すると、美味しくバランスよく鉄分も摂ることができます。
またその反対に吸収阻害となるものが、玄米や豆類の外皮に含まれるフィチン酸や、お茶やコーヒーに含まれるタンニンです。鉄分不足と自覚している方は、摂取の方法も意識してみてくださいね。
“目の疲れ”が快適な睡眠を妨げている!? 疲れや凝りを解消する、簡単快眠マッサージ