連載記事:普通のママでもできる投資
投資リスクって「危険」っていう意味でしょう?(普通のママでもできる投資 Vol.7)
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どうして資産運用が必要なの?」の続きです。「投資にはリスクがある」とよく耳にしますよね。その「リスク」という言葉に、あなたはどんな印象を持ちますか?
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先日、イギリス人の友人と話をした時のことです。彼は、投資を「リスク」「ギャンブル」という言葉で説明しました。インベスト=リスク=ギャンブルと理解しているのですね。
昨年、日本でもスタートしたNISA(少額投資非課税制度)のお手本にしたのは英国のISA(Individual Savings Account 個人貯蓄口座)です。ISAの保有率は、国民の4割にのぼり、認知度はかなり高いと聞いていたので、イギリス人の彼でもそうなんだ、と私は少し驚きました。
以前のコラムでも書きましたが、「投資は怖い」というイメージを持っている人は、リスク=危険と思っているからなのですね。
リスクは「危険」ではない
たしかに、日常生活の中で「リスク」という言葉は「危険」と同意語で使われます。たとえば、よく使われる例ですが、「100回乗って100回事故を起こすタクシーと、100回乗ったら1回だけ事故を起こすタクシーなら、どちらのほうが、リスクが高いと思いますか?」という質問。さて、皆さんはどちらだと思いますか?
恐らく、多くの人は、「100回乗って100回事故を起こすタクシーのほうがリスクが高い」と考えるでしょう。
しかし、投資の世界で言う「リスク」は、「結果が不確実であること」を意味します。
ですから、100回乗って100回事故を起こすタクシーは、100%確実に事故を起こすので、リスクはゼロ。100回乗ったら1回だけ事故を起こすタクシーは、いつその1回にあうかわからないので、不確実性が大きい、つまりリスクが高いということなのです。
リスクとは振れ幅の大きさのこと、具体的には、投資の結果、得られる収益(リターン)のばらつきを指します。
皆さんもニュースで、「今日の日経株価は、前日より145円12銭高い、1万8,171円60銭でした」というのを聞いたことがあるでしょう。
株の値段は取り引き時間中、常に動いているんですね。上がったり下がったりしています。
投資をすれば、期待以上に収益(リターン)を得ることもあれば、予想に反して損をする可能性もあります。明日の株価がどうなるのかは誰にもわかりません。