2016年2月22日 06:15|ウーマンエキサイト

営業マン任せはNG! 儲かる投資信託を選ぶためのポイント(普通のママでもできる投資 Vol.16)


分配金のしくみ

たとえば、毎年12月1日が決算日(分配金が支払われる日)のファンドを、基準価額1万円で購入したとしましょう。
基準価額は、その後、上がったり下がったりしながら、11月1日時点で、1万2,000円になりました。もし、ここで解約したら、

1万2,000円−1万円=2,000円

2,000円のキャピタルゲインが得られます。

あなたは、解約しないで持ち続け、12月1日の決算日を迎えました。基準価額はさらに上がって、1万2,500円になっていました。このとき、投資信託会社が、「2,000円の分配金を出しましょう」ということになると、2,000円の分配金がもらえることになります。
収益分配を行ったこの投資信託の基準価額は、

1万2,500円−2,000円=1万500円

となります。(1のケース)

では逆に、12月1日の決算日の基準価額が下がって、1万500円になっていたとしましょう。
2,000円の収益分配を行えば、この投資信託の基準価額は、

1万500円−2,000円=9,500円

となります。(2のケース)

このように、分配金は、運用によって得られた収益(組み入れられた株式や債権などの値上がり益や配当金など)の一部が、支払われるものなのです。

1のケースの場合、2,500円の運用益の中から、その一部の2,000円が支払われました。これを「普通分配金」といいます。
一方、2のケースの場合は、運用益は500円なのに、それ以上の2,000円を支払いました。1,500円は自分が投資した元本の一部から支払われたのですね。これは、「元本払戻金」といいます。かつては「特別分配金」と言われていましたが、いかにもお得なイメージがあるので(実際にはただの元本の払い戻しですね)、改められました。


しかし、このしくみを知らない人が多く、毎月分配金型の投資信託は非常に人気があります。
「毎月、分配金が入るからお得ですよ」などと勧められて購入し、うきうきしながら毎月、分配金を受け取っていたのですが、解約するとき、元金がやせ細っていることに初めて気づくというわけです。

老後資金を作っていくなど、長期的な運用の結果に大きな影響のある「分配金」について、次回、さらに学んでいきましょう。

(岩城みずほ)

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