「ネガティブ」は「悪」じゃない! 後悔を味わいつくす変換技

もうすぐ2016年も終わり。あなたにとってこの1年はどんな年だったでしょうか。

振り返ればおそらくさまざまな出来事があったと思います。いま、あなたの心に浮かんだことは、「いいこと」、「悪いこと」、どちらが多かったでしょうか。「悪いこと」を多く思い浮かべてしまった人に、ピンチをチャンスに変える方法をカウンセリングの立場からアドバイスします。

目次

・ポジティブシンキング「だけ」では成長しない?
・「してもいい後悔」と「してはいけない後悔」
・「してもいい後悔」からの気づき
・感情を「感じきる」こと、受け入れること
・「してはいけない後悔」とは

「ネガティブ」は「悪」じゃない! 後悔を味わいつくす変換技

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■ポジティブシンキング「だけ」では成長しない?

「今年はなんだか悪いことのほうが多かったな」、「そういえばあのとき、あんなことしなければ」、「あんなこと言わなければ」なんて、もう私ってダメだ~とばかりに、後悔して落ち込んでいませんか。

「後悔する」というのは一般的にネガティブな意味あいを含んで使われることが多く、「気にしない気にしない、次がんばろう!」というポジティブマインドのほうが人生ツキを呼ぶといわれます。だから、明るい言葉を口にしよう! という話は、確かにそのとおりなはずなのですが…。


しかし、私が今まで行ってきたカウンセリングの経験から、ポジティブシンキング「だけ」というのは、精神的な成長や人間の幅を深めるという点からすると、少し無理があるのではと思っています。

■「してもいい後悔」と「してはいけない後悔」

もし何かうまくいかないことがあったとき、そこで落ち込まず「失敗は仕方ないこと。引きずらずに次のことを考えよう」と、とらえることは悪くありません。でもそこで「仕方なかった」と割り切ってしまっては失敗からの学びもありません。

また、それを繰り返すうち「なにか悪いことが起こっても自分のせいではない」と、原因を他者に転嫁する思考グセがつくことがあります。

「覆水盆にかえらず」
一度失敗してしまったことは戻らない、後悔してもあとの祭りだよという意味のことわざがあります。でもこぼしてしまった水を見て気がつくこともあるはず。「後悔」はけっして悪い面ばかりあるわけではないのです。


私は「してもいい後悔」と「してはいけない後悔」があると思っています。「してもいい後悔」は「反省」。「してはいけない後悔」とは「自分を責めること」です。

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