連載記事:はじめてのPTA

PTA「やって良かった」の声も! 悪い面ばかりに目を奪われないために【はじめてのPTA 第4回】


あとは、活動の目的をはっきりさせることも必要でしょう。「その活動を、何のためにやるのか?」と考えること。「学校の手伝いをしたいのか?」「保護者の交流の場をつくりたいのか?」等々、目的をはっきりさせて活動していれば、少数でも参加したい人は自ずと出てくるはずです。

いまのPTAでは、しばしば「本来の目的」が忘れられています。そのために、「前年どおりにやること」や「ひとり残らず全員がかかわること」が優先されがちです。それでは、「やってみたいな」と思う人が出づらいのは当然のこと。

■「みんな同じでなければいけない」という呪縛から逃れる

笑顔の女性たち

(c) Monet - Fotolia.com


それからもうひとつ、いろんな人が参加しやすいように活動全般を見直していくことも必須でしょう。

活動する時間や場所をフレキシブルに設定して、たくさんの人がかかわれる機会を用意しないと、参加したくてもできない人が出てきてしまいます。
「平日の日中に学校に集まる」という一択しか用意せずに、「参加者が少ない」と嘆くことは不毛です。

保護者のなかには、いろんな状況の人がいます。そもそもお母さんだけでなくお父さんもいるわけですし(忘れられがちですが)、また子どもを見てもわかりませんが、ひとり親、祖父母や親戚、あるいは同性カップルで育児をしている家庭もありますし、施設で子どもを育てていることだってあります。

私たちはつい「全員が同じようにPTAに参加・活動しなければいけない」と思い込みがちですが、実際にはみんないろんな状況なのですから、そうはいかないのです。

その事実を認めていくことが必要でしょう。

そして、「PTAにかかわるか、かかわらないかは、それぞれの保護者が決めればよいことだ」という前提に立つことが、一番必要ではないかと思います。

これまで私たちが長年身につけてきた「みんな同じでなければいけない」という呪縛から、逃れていけるといいですよね。

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