マンションに住んでいると、隣に住んでいるのがどんな人か知らない人もいるでしょう。かくいう筆者自身も引っ越しを繰り返しているため、近所の人と深いつきあいをすることはほとんどないのが実情です。そんななか、ご近所づきあいをSNSでしようという取り組みがあります。
既存のSNSとの違いはどこにあるのでしょうか? また子育て中のママが使って便利なところはどんなところなのか、ご近所づきあい初心者の筆者が、
「ご近所SNS」を実際に試して考えてみたいと思います。
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■「ご近所SNS」は既存のSNSと何が違う?
「ご近所SNS」とは、自分が住んでいる地域に住む人と交流できるSNSのことです。既存SNSとは異なり、近所に住んでいる人たちとだけやり取りができるのが特徴で、手軽に無料で利用できます。
SNS上には近所の人しかいないということも安心材料となっていて、参加している人は、
「友だちを作りたい」、
「不要品を売買したい」、
「情報が欲しい」などさまざまな目的を持ってライフスタイルにあわせた使い方をしているようです。
<既存のSNSと「ご近所SNS」違いとは>
●既存のSNSのメリット
すでに知り合いだった人はもちろん世界中の人とネットでやり取りできる。
趣味、仕事での幅広い情報交換ができたり、昔の友人とつながることができる。
●ご近所SNSのメリット
地域に住む住人同士が情報交換ができる。登録には実名での登録を促しているものが多いため、SNS上だけで完結するというよりは、その後実際のつきあいにつながっていくことも可能。
「ご近所SNS」は、近くに住む住人同士が近所つきあいを始めたり、つきあいを深めたりできることが、既存のSNSとは大きく異なることのようです。そう考えると、実際のご近所づきあいの代わりを担っているのかもしれません。
■「ご近所SNS」試してみた! ママにとって便利なところは?
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今回は2つの「ご近所SNS」を試してみることにしました。「マチマチ」というサイトと「PIAZZA(ピアッツァ)」というアプリです。
2018年5月現在調べ
●「マチマチ」
日本の約半数の地域で利用されている日本最大の「ご近所SNS」。このサイトではサービスを利用し始めるときに、携帯電話番号を使ったSMS認証による本人確認が行われており、実名での登録を義務付けているのが特徴。
登録した住所から半径5km以内の範囲に住む人たちとだけ交流することができ、その範囲はさらに狭くもできます。情報発信を行ったり、地域コミュニティを活性化させたりするための方法として、複数の自治体が連携を取り、その数は増えつつあります。
<使ってみた>
実際に筆者も登録してみました。すると、すでに近くに住む人たちがさまざまな情報のやり取りが行われていました。
たとえば…
・子連れで気軽に入れるお店の情報
・保育園の情報交換
・ママ友募集
・おすすめの習い事や遊び場
子どもを持つ人たちにとっては、気軽に集まれる場のように感じました。筆者自身も自分が子どもを預けている保育園の情報を投稿したところ、すぐにコメントが。
有益な情報をやり取りすることの充実感を味わうことができました。
●「PIAZZA(ピアッツァ)」
このSNSアプリは、高層マンションが立ち並ぶ人口増加が著しい地域で展開されています。エリアが限定されてはいるものの、東京の湾岸エリアのファミリー層3割が利用するとされていて、まさに地域密着型のSNSと言えそうです。
利用するときは実名での登録が推奨されていますが、表記については自由。個人情報をできるだけ出したくない人たちにも使いやすそうです。
<使ってみた>
筆者が登録すると、すぐに自己紹介が促され、それに対して「はじめまして」などの反応がありました。投稿欄にはイベント情報が複数シェアされていて、「ママ交流会」の案内なども。
利用者数が多い東京の湾岸エリアのコミュニティでは、不要品のやり取りや防犯や防災などの情報提供も行われていました。
SNS上にはさまざまな人が投稿を寄せていて、活発なやり取りが行われているようです。
このアプリでは、近所に住む人だけに公開を限定することはできないようですが、広く情報を伝えることができそうです。