■子どもが生まれても「夫婦だけだった生活」にしがみつく夫
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よく言われることですが、男性は女性よりも「子どもがいる生活」を想像しづらい傾向があります。そのため、いざ子どもが生まれて実生活が一変することにとまどったり、以前と同じ生活スタイルを変えようとしない夫が多いのでしょう。
ご相談者様の夫も、子どもにかかりきりの妻が髪もとかさず、ゆっくり食事をする余裕もなく毎日バタバタと過ごしているのを見て、今までの妻とのギャップを感じているのかもしれません。体型を含めた妻の変化がそのまま、子どものいる生活への変化の象徴と夫の目には映っているのだと思います。
だからといって妻の体型を批判していいことにはなりません。女性側からしてみれば、できるなら自分自身のケアだってしたいのは当然です。しかし、そんな時間的精神的余裕がない状態で子育てに頑張っているのに、そのうえ夫の無神経な言葉に傷つけられるのは我慢できないでしょう。
そんな夫には「わかった! これからダイエットのために週末ジムに通うことにするから、その間はあなたが赤ちゃんのお世話してね!」と宣言してみるのはいかがですか? もしくは「そんなに私の体型が気になるって言うなら、これから食事はダイエットメニューにするね」といって手抜き料理しか出さないというのもいいでしょう。
その宣言を聞いたらほとんどの夫はうろたえるでしょう。ちなみに、これはあくまでも、夫のデリカシーのない言葉がどれほど妻を傷つけるか、子育てを「自分ごと」としていないゆえの想像力のなさを夫に少しでもわかってもらうことが目的なので、実際にジムに行ったり食事制限をしたりする必要はありません。
夫が本当に妻の体型「だけ」に不満があるのなら、妻の宣言に異論は唱えないでしょう。もし、夫が「そこまで協力できないよ」と言うのなら、夫の本音は別のところにあると考えた方がいいでしょう。
■夫の本音を聞いてみる「思いやりなのか不安なのか?」
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ご相談者様は「第二子妊活に夫が協力的ではないのは、もう私を女性として見られないからでは?」と不安になっていますが、妻の体型が原因と夫が言う裏には別の理由があるように私は感じます。
ご相談者様自身がどうこうというより、夫はまだ子どもが第一となる生活の変化に対応できていないのではないでしょうか。そのため、子ども一人でも十分受け止めきれていないのに、さらにもう一人子どもが増えたらどうなるんだろうと不安に思っているようにもうかがえます。
また、妻の様子や体型変化を見て、子育てはいろいろな意味で妻に大きな負担をかけているのではないかと心配していたり、単純に「自分にかまってくれなくなった」ことへの不満を2人目妊活拒否で遠回しに伝えたいのかもしれません。
いずれにしても、この状況で第2子をつくることにのり気ではないということは、子どもがいる生活の変化に何かしらの不安や不満を抱いていて、妻の体型に責任を押し付けることで本音を隠してしまっているように感じます。
出産前との変化に気づかなかったり、無関心で何も言わない夫よりはましかもしれませんが、妻は夫にきっぱりと次の3つを伝えるべきでしょう。
・体型に不満を言われるのは不快だしつらいこと
・自分はもう一人子どもが欲しいけれど、年齢的なタイムリミットが近いこと
・体型が戻れば2人目を検討できるのか、そうでないなら本当のネックは何なのか?
率直に上記の3つを話して、夫の本音を聞いてみることをおすすめします。
2人目が生まれることで妻の負担や自分の負担がさらに大きくなることを心配しているのか、自分への関心が薄くなっていることが寂しいのか、そもそも子どもを持つこと、親になることが不安なのかなど聞き出すことができれば、今後の対応や解決策が明確になります。
もし、子どもを持つのは賛成なのだけど、どうしても女性として見ることができなくなったというのなら、医療の力を借りるなどの方法もあります。時間が限られてくるなか、夫とよく話しあって、納得のいく選択をしてほしいと思います。
これからも皆さんのお悩みに答えていきたいと思います。お気軽に、下の読者アンケートにお寄せください。
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