気象庁によると、今年は全国的に暑かった昨年を超える猛暑になるとの予測が発表されており、寝苦しく睡眠不足の日々が続くとなると、この夏を乗り切れるのかを不安視する声も聞こえてきます。
質の高い睡眠を得て、日々健康にを過ごすためにはどうしたら良いのでしょうか。そこで先日、株式会社伊藤園が開催した「安眠と氷水出し緑茶の関係を探る」セミナーに参加してきました!
睡眠の質と「テアニン」「カフェイン」の関連性って?
緑茶やコーヒーなどに含まれるカフェインを摂取すると「眠気が覚める」というイメージがありますが、実は
緑茶特有のアミノ酸であるテアニンは質の高い眠りに効果的だというのです。
お茶の専門家で大妻女子大学名誉教授の大森正司氏によると、緑茶は高温のお湯で淹れると「カフェイン」や「カテキン」が多く抽出されるのに対し、
氷水で淹れると、「カフェイン」や「カテキン」の量は少なくなり、脳の興奮を抑え、神経を沈静化し、リラックス効果がある「テアニン」が抽出されるとのこと。
アミノ酸である「テアニン」は、温度に関係なく抽出されるため、低い温度の氷水出しでも抽出され、アミノ酸なので渋くならず、子どもでも飲みやすいそうです。
つまり、
睡眠の質を高めるには「テアニン」を摂取し、リラックスした状態で入眠することが重要。そして、この「テアニン」を多く含む飲み物が
「氷水出し緑茶」です。
実際にテアニンを摂取した30分以降から、リラックス状態のときに発せられる脳波の「アルファ波」が強く検出されることも明らかになっています。
※参照:太陽化学㈱「食と健康Lab」【第2回】テアニンで夜もぐっすりあなたは夜、ちゃんと眠れていますか?
■カフェイン
睡眠の質を下げる(睡眠の質を下げ、覚醒作用や利尿作用を引き起こす)
■テアニン
睡眠の質を高める(脳の興奮を抑え、神経を沈静化し、リラックス効果をもたらす)
睡眠の質が高まる「テアニン」を含む
「氷水出し緑茶」の作り方
お湯で入れた苦みや渋みのあるお茶と違って、「氷水出し緑茶」は甘みが広がる味わいなので、
子どもでも飲みやすいのも特徴。冷蔵庫に入れて作り置きしてもおいしく味わえます。「氷水出し緑茶」の作り方は、以下の通り。
- 急須に茶葉をティースプーン2杯分(約4g)入れる。茶葉の目安量はお湯だしで使う量の2倍
- 水を約90ml注ぐ
- 氷を2〜3個急須に入れる
- 約5分抽出する
- 茶碗に均等に少しずつ注ぎ分ける。最後の一滴まで注ぎ切ってください
夏は睡眠時間が減る傾向が
専門家が伝授「質の高い睡眠」にするポイント
日本睡眠学会指導員の白濱龍太郎氏によると、
夏は1年の中でも睡眠時間が10分から40分程度短くなるとのこと。
※令和6年2月 健康づくりのための睡眠ガイド2023より
質の高い睡眠=「深く眠れていて、中途覚醒や早朝覚醒がない状態」にするために、寝る前に決まった行動パターンをとることも重要だと話します。
セミナー参加者が実践したのは、白濱氏が提案する5分間の「夏の快眠ルーティン」。腹式呼吸でリラックスし、首や肩甲骨をほぐしたり、腰回りをゆっくりひねったり、全身に力を入れた後思いっきり脱力したり、簡単な動作を5分程度することで副交感神経を優位にし、体をリラックス状態に導くそう。
逆に避けるべき行動は、就寝前のテレビやスマホを見ること。交感神経を刺激してしまうと脳が覚醒してしまうため気をつけましょう。
猛暑の夏に健康を保つためにも、日々上質な眠りをキープするのは必須。手軽にできる「氷水出し緑茶」で、暑い夏を乗り切ってみませんか?
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