想像以上の伏線回収と、美鳥の一言に込められた裏メッセージ【いちばんすきな花#9】
という肩書きの人々との関係に疲れていた紅葉は、そこから逃げる理由として、美鳥の受け持つ数学の補修を受けていました。
美鳥はそれを全て見透かし、同調圧力に負けて、好きでもないことやってみんなに話を合わせてる紅葉の姿を批判します。その中でも「他人の噂話で盛り上がって、何が事実かには興味なくて、その場しのぎの会話ばっかり」という言葉は、美鳥が自分の学生時代のクラスメイトに向けたものでもあるように感じました。
事実を見ようとせず、噂だけで美鳥を排除してきた学生時代の人々。紅葉はそういう人間とは違うことを見抜いてここまで言い切ったのかもしれません。
辛辣だけど的を得た言葉で、紅葉は「嫌いな自分を否定してもらうことで、自分の気持ちを肯定してもらえた」と、心が救われました。
美鳥がいつもイライラして嫌われていたのは、きっと学校が嫌いだったから。そして、「学校が嫌いな先生がいてもいいんじゃない?」というゆくえの言葉があったから、心の奥底で学校を嫌う紅葉がこんな風に気持ちを理解してもらえた。
これらは美鳥の学生時代の経験があってこそですし、ゆくえとの出会いがあったから。やっぱり運命は色んな糸が絡み合っています。