「会社に行きたくない」一度でもそう思ったことがある人に読んでほしい本
そういった人も、何も考えていないわけではなかったり、その人が抱える事情があったりする。そう思うと、自分が関わる「ちょっとイヤな人」のことも、許してあげられるような気がした。
会社にいるのは器用な人間ばかりとは限らない。「なんでそんな言い方するかな」と言いたくなる機会なんて、いくらでもある。作中にはそういう、不器用なものいいがたくさん出てくるのだけれど、俯瞰してみると、自分も人にそういう言い方をしているんじゃないかと、考えさせられる瞬間もあった。
きっと、私をイヤな気持ちにさせてくるあの人も不器用なんだろうし、そして私自身も、きっと不器用。会社は「不器用な人々」がたくさん集まっているということを再認識してみると、少しだけ優しくしてみようかなと思える。
もし本を手に取るなら、自分と似た登場人物だけでなく、職場で自分が苦手に感じる人に似た登場人物も探してみてほしい。
職場で抱える問題に対して、あなたらしい答えを出したくなった時、きっと役に立つはずだ。
読み終わった頃には、自分が昨日今日してしまったミスも、気にならなくなっていた。ミスすることは、誰にでもある。大切なのはその後どうするかなのだと、心の底からそう思った。
(ミクニシオリ)
かつてない共感。珠玉の言葉でつづられた、17人の女性の「個人的な性の話」