人間関係に悩まず生きたいあなたへ。『次につながる対話力~「伝える」のプロがフリーランスで 30 年間やってきたこと~』書評
せっかく会話上手になるなら、後者を目指したいもの。もちろん、木場さんもみんなを笑顔にする話し手です。この本は会話力の本ですが、一歩引いてみると「人に好かれる方法」についての話でもあると感じました。
私たちはコミュニケーションを通じてさまざまな人と関わっています。コミュニケーションが上手ければ自然と人に好かれますし、誰かに嫌われることも少なくなります。
一般人である私たちが会話についてしっかりと学べば、プライベートも仕事も上手く回り、人間関係における悩みが少なくなるのだろうと感じました。
挨拶、笑顔、スピード、話す順番、会話の掘り下げ方など、テクニックで努力できる点から、ついついやりがちなマウント、お話泥棒、知ったかぶりなどのちょっとしたミスのデメリットなど、本の中には木場さんの金言が盛りだくさん。読み終われば必ず、自分の会話における欠点が見つかるでしょうし、どう改善したら「コミュ強」になれるのかも、分かるはずです。
読み終わりに感じたのは、木場さんを始めとするコミュ強たちは、どんなシーンでも周囲の会話を掌握するゲームマスターのような存在であること。口を開けば周囲の好感を集め、誰かの話を親身に聞くこともできる、時に場の空気を刷新することもできる、そんな存在。