モードにも“デジタル”、“エコ”、“女性活躍”のキーワード【2017年春夏コレクション考察--横井由利】
と女性デザイナーが注目を集め活躍する時代がやってきた。しかし、これはプレタポルテの世界の話だ。老舗のクチュールメゾンでは、戦後がまだ続いているかのように、旧態然として男性デザイナーの独壇場で、女性の出る幕はないと思っていた。ところが、2017年春夏よりディオールのアーティスティック ディレクターにマリア・グラツィア・キウリ(Maria Grazia Chiuri)が就任するとの一報が入り、モード界は騒然とした。来年70周年を迎えるメゾンは、ムッシュ以来7人目にして、初めての女性デザイナーを迎え入れたのだ。ディオールのメゾンには、女性を礼賛するDNAが受け継がれている。男性デザイナーたちは夢想しながら、受け継いだ DNAで新しい時代の女性を描いてきた。マリア・グラツィアは、女性の目線でリアルにモダンでたおやかなディオールの女性を表現することができる。
モードを牽引するクチュールメゾンに新しい風が吹き始めた。Tシャツには“WE SHOULD ALL BE FEMINISTS”とメッセージが書かれていた。女性による、女性のための、ディオールが誕生した。
(c) CHNAEL
Photo Credit : Dior
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