2017年10月7日 11:00
新生カルヴェンによる初のショー、若さとフェミニティーが融合した都会的リアル【2018春夏ウィメンズ】
中盤からは、ネオグリーンやレモンイエロー、コーラルやオレンジなど、どことなく甘酸っぱさを感じるカラーパレットに、手書きの風合いが残る大胆なチェックやジオメトリックがミックスされ、中世を思わせる動物柄のアイテムも登場した。ともすればバラバラに見える掴みどころのないモチーフは、統一されたシルエットへのこだわりによって小気味よいアクセントに昇華されている。ステッチや刺繍のあしらいも、セルジュ・ルフューの繊細な感性やメゾンのクラフトマンシップを印象付けるかのように、ひそやかに輝きを放っていた。
足元を飾るのはレザーとラフィアのハイブリッドサンダルやモカシン。バッグはチャーム付きのクラシカルなレザーバッグ、フリンジが揺れるショルダーバッグ、サファリモチーフの大きなトートバッグなど、都会的な女性をイメージしたリアリティーのあるアイテムが多く見られた。ショーを終えてみると、大志を秘めた静かな船出だったように思える。しかし、この洗練された慎ましさこそ、新生カルヴェンの大いなる魅力の一つなのだ。
ルイ・ヴィトン 爽やかな“ミントブルー”のウィメンズレザーグッズ、チェーン付きミニバッグや財布