2020年6月29日 15:50
ルイ・ヴィトンの新作フレグランス「ニュイ・ドゥ・フ」、メゾンが中東にオマージュを捧げる3つ目の香り
それから間もなく、レジンインセンス(樹脂)が独特の芳香を放つ。そのウッディでスパイシー、かすかにレモンが香るノートをくっきりと浮かび上がらせるのは、ルイ・ヴィトンを象徴する素材であるナチュラルレザーから抽出された香り成分の柔らかさ。メゾンのレザーグッズを彷彿させる印象的なこの香りは、歴史的なアニエールのアトリエで収集したレザーから抽出したメゾン独自のものであり、今回の調香では中枢的な役割を演じている。
すなわち、3種のインセンスを、「ニュイ・ドゥ・フ」の真実を明かす力強いムスクのアコードと結び付けることができる。
オー ドゥ パルファン 「ニュイ・ドゥ・フ」(100ml / 4万5,000円)
他のすべての香り成分を高めて丸みを与え、非凡で風格のあるラストノート、それは、まるで天に向けて送り出されたかのような残り香を作り出すこのムスクのアコードに、「植物性ムスク」と呼ばれるアンブレットシードがアーシーなアクセントを添える。
そして、アッサム産ウード(本コレクションのすべてのフレグランスに使われている原材料)の比類なきクオリティが、心を奪うウッディな深みの余韻をもたす。インセンス、レザー、そしてムスクというトリオの影に折り畳まれるように潜んでいるウード。