くらし情報『ギャルソン、ヨウジら現代ファッションを四つの視点から考察する展覧会、ハンブルグで開催中』

ギャルソン、ヨウジら現代ファッションを四つの視点から考察する展覧会、ハンブルグで開催中

「スネークドレス」という名前の通り、蛇が身体に絡みつくような独特な形を見せている。こうした衣服によって身体は全く別の形を手にいれることが可能となる。現代のファッションと、ファッションの歴史との繋がりにも注目。「Reshaping(再形成)」で見せるのは、伝統を参照した現代のファッションデザイン。2012年に発表されたコム デ ギャルソンのイブニングドレスは20世紀初頭のドレスと共に並べられている。ここで強調されるのは過去と現代の共通性。デザイナーが過去の文脈を取り込み、新しい意味を生み出していることに気付かせてくれる。「Alienation(疎外)」では、80年代以降に生まれたファッションがもたらした意味について思いを巡らした。
コム デ ギャルソンの作品はその答えの一つ。展示されているのは12-13AWコレクションで、そこでは縫い目など従来の価値観では美しいものとして見なされなかったものが強調されている。これらのデザインは今までのファッションのあり方に疑いをもたらし、同時に新しい価値観を強く感じさせてくれるのだ。展示では現代ファッションの方向性が衣服の内側にある身体へ向かうだけでなく外側へ向かうことを、そして過去の価値観を参照するだけでなく新しい価値観を追求していることを伝えてくれる。

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