エミリオ・プッチ 2017年春夏コレクション - 礎を見つめ現代のために咀嚼する
ショーが進むにつれて登場する模様は、全て60年代のアーカイブへのオマージュだ。かつて時代の女神たちを彩ってきたであろう「Bersaglio」と「Labirinto」の2つのパターンは、イエローやオレンジ、パープルといったエネルギッシュな色合いで現代に蘇っている。
一つの色柄で統一されてコーディネートされているため、気付きにくいが、一つひとつのピースに個性をもたらすように、加工や装飾でアレンジが加えられている。ノット(結び目)で左右不均衡にさせたり、ツヤを持たせたコーティングをしたり、スパンコールを並べたりして。
また、マッシモが連続してアナウンスしていてビックサイズは、少し控えめな形へと変化。シャツ型のたっぷりとした身幅のコートもウエストマークして華奢にみせ、手首を覆うほどのロングスリーブもきゅきゅっと手元でまとめて身を隠している。プレコレクションから続き、顔を覆うほどのハットが登場しているのも興味深い。
シスタージェーン×ポピー、リボン柄のパフスリーブドレス&バラのチュールワンピース