「キスリング展」美術館「えき」KYOTOで - “色鮮やかにしてメランコリック”な肖像画など約50点
展覧会「キスリング展エコール・ド・パリの巨匠」が、美術館「えき」KYOTOにて、2020年9月12日(土)から10月25日(日)まで開催される。
エコール・ド・パリの代表画家キスリング
キスリングは、20世紀前半に世界各地からパリに集まった芸術家、エコール・ド・パリを代表する画家の1人だ。
印象派の画家やセザンヌに憧れていたキスリングは、19歳の時にポーランドの古都クラクフからパリに出る。この地でキュビスムやフォーヴィスムなどの新しい絵画運動にふれたキスリングは、エコール・ド・パリの中心地であるモンマルトルやモンパルナスでピカソやモディリアーニ、藤田嗣治らと交友を深めた。
キスリングの初期作品には、ピカソらの影響を受けたキュビスム的な作風が見られるものの、現実から離れた表現からは距離をとり、豊かな色彩によるメランコリックな作風で人気を博すこととなる。とりわけ《赤い長椅子の裸婦》に見るように、写実的でありながらも艶かしい人物表現は、キスリングの得意とするところであった。
約50点の作品から画業をたどる
「キスリング展エコール・ド・パリの巨匠」は、初期から晩年までの肖像画をはじめ、静物画や風景画など約50点の作品から、キスリングの画業をたどる展覧会だ。