くらし情報『イッセイ ミヤケ 2021年春夏コレクション - ものの形が変わる時の驚きと歓び』

イッセイ ミヤケ 2021年春夏コレクション - ものの形が変わる時の驚きと歓び

「TO GO」は、“着る→畳む→運ぶ”というサイクルをコンセプトにしたシリーズ。コートやポンチョは畳んでファスナーを閉じることで、バッグのようにして持ち運ぶことができる。素材にもこだわり、撥水性のあるシワになりにくいテキスタイルを用いた。

スポンジのように伸び縮みする「SPONGY」シリーズのニットトップスやタイトスカートは、小さく丸めて収納することが可能。綿とポリエステル混の伸縮性のある生地は、身体にそっと寄り添うようにフィット。ジグザグの編み目は、軽快な着心地を提供してくれる。

ものの形が変わる時の“驚きと歓び”
「洋服をコンパクトに収める」というアイデアから生まれた洋服は、収納時や携帯時の機能性に優れたものばかり。ただ、近藤がコレクションを通して伝えたかったのは、利便性の高さだけではない。
届いた箱を開ける時、包まれたものを解く時、小さく折り畳まれているものを広げる時...ものの形が変わる瞬間に、人々が感じる“驚きと歓び”を表現している。
そしてそれは、「一枚の布」から身体と布の関係を見つめる“ミヤケイズム”に通じるもの。近藤が作る服は、どんなに小さく、コンパクトに箱の中に収められていたとしても、世界中の人々の手に届く頃には、やはり“洋服は人が袖を通して初めて生き生きとする”、そんなことを気づかせてくれるのだろう。

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