2021年3月18日 11:50
プラダ 2021-22年秋冬コレクション - 身体と服の探求再び、中間地点を求めて
“中間地点”への探求
この<制限と開放>ともいえる表現を筆頭に、今季は<シンプルさと複雑さ><エレガンスと実用性>など、“両極”とされてきたものに存在する「中間地点」への問いを探求しているようにも感じられる。
この概念をうまくワードローブとして変容させているのが、対照的な要素をバランスよく融合させた意外性のあるピース。エレガントなイブニングドレスは、実用的なジャンプスーツとして再解釈。またオーセンティックなテーラードコートは、装飾性の強いスパンコールでユニークに提案されている。
ボリューミーなアウター
終盤にかけて登場した、“もこもこ”のファーを使用したアウターもまた、今季のムードを体現した一着といえるだろう。モデルがしっかりとフロントをホールドしたルックは、身体をしっかりとプロテクトする身体的なジェスチャーを高めると共に、ボリューミーなシェイプと露わになった華奢な体躯のコントラストを強調しているかのよう。また分量感たっぷりのボンバージャケットや、ゆったりとしたロングコートなど、逆説的に体躯のシルエットを引き出すアウターが散見された。装飾にも“実用性”
アウターの袖やバックのポイントにあしらわれたのは、ブランドロゴ入りのミニポーチ。