2021年7月5日 10:25
特別展「日本の心象 刀剣、風韻、そして海景」姫路市立美術館で - “刃文の美”に着目、名刀が集結
では、現代美術作家の杉本博司が蒐集してきた刀剣コレクション4件とともに、代表作の写真作品「海景」シリーズを展示。刀剣を軸にしたインスタレーションを通して、新たな視点から杉本博司の壮大な世界観を感じられそうだ。
また、刀匠・明珍宗裕と鍛冶師・明珍宗敬の明珍兄弟による実験的なインスタレーション《派生》にも注目。『玉鋼(たまはがね)』から打ち出される光と音色の表現世界を通して、現代社会に一石を投じた作品となっている。
庭園を使った“玉鋼”の体験型音響インスタレーションも
庭園にて展開される第3章「たまはがねの響」では、世界遺産・国宝「姫路城」、国登録有形文化財「姫路市立美術館」、そして13点の彫刻のある庭園を一望に収める唯一無二の景観そのものを作品化する試みを実施。音響インスタレーション作品《星雲光響 2021》が展開される。
《星雲光響 2021》では、日本刀に使用される特別な鋼である玉鋼(たまはがね)に着目。明珍宗敬が手がけた「玉鋼製火箸群」による独特な音色と響きを素材に、パラメトリックスピーカーを活用した臨場感あふれる音響を体感する事ができる。
また、館内では、1983年の姫路市立美術館開館時にホールに配されたステンドグラス作品《芸術の曙》の“光”と、「玉鋼製火箸」