「こけら落とし」の意味や由来とは 具体例も合わせて解説

「こけら落とし」という言葉をご存じでしょうか。この記事ではその意味と起源、そして現代における使い方などを詳しく解説します。
「こけら落とし」の意味や語源
こけら落としとは新築または改築した劇場で初めて行われる催し物のことで、「オープニング」「初興行」などともいいます。
こけら落としの「こけら」とは材木を削ったときに出る切りくずのこと。初めて催し物を行う会場で、「こけら(切りくず)」を払い落してから公演を始めるという行為が言葉の由来になったとされています。
この言葉がいつ頃から使われていたのか、明確なエビデンスはないものの、昭和初期の文献に用例として記載されていたこともあり、昭和初期またはその少し前の明治や大正にも使われていたのではないかと考えられています。
また豆知識として、こけらは漢字で「杮」と書きます。果物の「柿(かき)」と似ているため、同様の意味があるのではないかと考えてしまいますが、意味としては全く違うものなのです。
2つの見分け方は「市の亠と巾にスペースがあるかどうか」です。果物の柿の場合は「亠と巾」が市場の市で、こけら(杮)の場合は「亠と巾」の縦棒が突き抜けています。