尾の長い鳥に2万人が注目 その正体に「ちょっと信じられない」
彫刻科を受験するにあたり、立体物を作る課題が出たんです。
せっかく大学の教授にアピールする機会だからと『いまの自分ができる最大限のオリジナルアートワーク』を作ろうとしていたところ、高校の美術の先生に「ともだが趣味で作っている切り絵が素晴らしいから、それを生かすのはどうか」と提案を受けました。
その提案を機に、切り絵を使って立体作品を作ってみようと挑戦したのがはじまりです。
――オナガの制作期間は?
6か月はかかっています。今までとは異なる制作方法だったことや、強度面に関する調整が必要だったため、特に構想に時間を費やしました。
――紙は何種類使っている?
5種類です。タント紙を厚み違いで2種類、そのほかは遠野和紙、厚手のマーメイド紙、ファインペーパーを使用しています。――制作の際、何にこだわった?
大きさや重さの感覚が、写真からでも伝わるように心がけました。
詳しくはまだいえないのですが、野鳥の知識がある人に見ていただくための作品として着手し始めたので、本物を観察した時の「意外と大きい」という印象や飛び立つ時の重量感、体の細部のカーブなどにもこだわりました。
また技術的な面では、従来の作品よりも写真に収めた時により美しく見せたかったので、内側に針金は通さず、厚紙のみで形を保たせています。