「みんなうまく潰せなかった」 アレを食べるスプーンに「初めて知った」
イチゴをつぶす機能がついていおり、イチゴミルクを作る時などに活躍する『いちごスプーン』。
かつてブームになった懐かしのアイテムですが、令和の今、再び人気が出ているのを知っていますか。
『いちごスプーン』の開発秘話を知るべく、燕物産株式会社(以下、燕物産)の専務取締役である、捧開維(ささげ・かい)さんに話を聞きました。
1751年創業の燕物産は、新潟県燕市にある日本初の金属洋食器メーカーです。数々のカトラリーを製造・販売しており、高級レストランに納品実績のある『いちごスプーン』を生み出しました。
『いちごスプーン』が生まれた理由
――『いちごスプーン』製造のきっかけは?
昭和の時代、イチゴは品種改良が進んでおらず、今よりもすっぱいものでした。
生でそのまま食べるにはおいしくないことが多く、皿に牛乳とイチゴ、砂糖を加えた後、イチゴをスプーンで潰しながら混ぜて食べていました。
スプーンのヘッドの裏で潰していましたが、丸いイチゴを膨らんだヘッドで潰そうとしても、安定せず転がってしまい、うまく力を加えることができません。
非常に使いにくく、手間だったものを解決できないかと考え始めたのがきっかけです。