2021年8月15日 05:00
一人ひとりが幸せの価値を見出していく時代 ささやかでも楽しいことを選択し自分らしくあること
吉元由美の『ひと・もの・こと』
作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。
たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。
大好きなことを選ぶということ
私は、何が好きなのだろう。これまでの人生に彩りを与えてくれたもの、こと。そしてこれからの人生に楽しみを与えてくれるもの、こと。
好きなものは生活の中に溶け込んでいます。気づかないほど自然に。
改めて思いをめぐらせてみると、「花と料理と歌と詩と」という言葉が浮かびました。花と料理と歌と詩と。
大好きなものであるとともに、それらは生活に溶け込んだ、人生の創造物でもありました。
26歳、都心の小さな部屋で一人暮らしを始めたとき、一輪でも、いつも花を飾ろうと決めました。黒のお膳の上に花器を置き、花を飾るコーナーを作りました。
カサブランカ、カラー、バラ、チューリップ、芍薬……そんな花たちをワッと投げ入れに。