2018年9月13日 11:00
対立した自民議員も涙…故・翁長知事の“沖縄愛”妻明かす
上がってもらったらね、本当に泣きながらよ、『ありがとうございました』って手を合わせて。私、思わず遺影に言ってしまいましたよ。『こんな見ず知らずのお嬢さんが泣いてくれるなんて、あなた幸せよ!』って」
知事の遺影に手を合わせる人の多くは「ありがとう」の次に異口同音に「ごめんなさい」とつぶやくのだという。「支えてあげられなくてごめんなさい」「1人で闘わせてごめんなさい」と。そして、弔問に訪れた人のなかには、意外な顔も。
「若手のね、自民党の県議の方が来てくれたんです。その方、議場ではさんざん翁長のことを攻め立てた人なんですよ。今度の知事選でももちろん、玉城デニーさんの対立候補を目いっぱい、応援している。
その方が目を真っ赤にして泣きながら、夫の死を悼んでくれた。『ありがとうね、翁長もきっと喜んでるよ』と伝えたら頭を下げて無言で帰られましたけど。そのとき、思いました。ああ、夫のあの口癖は本当のことなんだなって」
もうひとつ、樹子さんには忘れられない夫の言葉がある。
「少し若いころね、彼の言葉に驚いたことがある。『もう僕は自分が政治家としての役割を終えたと思ったときでも、最後まで自分の命を沖縄県民のために使いたい』って言ったの」
その言葉にもきっと嘘はなかったはずだ。
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