2019年3月21日 11:00
親の懐ろ事情はなぜ把握すべきなのか、“介護破綻”防ぐ知恵
があるという。
■親の財産状況を把握する
太田さんは、親のお金を介護費用に充てるためには、まず親の懐ろ事情を知ることが大事だと話す。
「介護費用は“いくらかかるか”をむやみに考えるのではなく、“いくらかけられるか”。その額を把握してから、介護内容を逆算していくもの。自分の家庭の経済状況はしっかり把握している人が多いのですが、親がどれだけお金を持っているかという話になると、とたんにわからなくなる人が多くなるのです」
じっさい、親の懐ろ事情がわからないまま介護に突入し、泣く泣く自分でお金を負担し始める人も多いという。
「親の年金額、預貯金、株、不動産、どのような保険に加入しているか。さらに借金の有無などを知っておくことで、どんな介護ができるか見えてきます。また、親の預金通帳やはんこ、保険証書などがどこにしまってあるかも共有しておくべきでしょう」
とはいえ、親が元気なうちにいきなり“いまお金あるの?通帳はどこ?”とは切り出しづらい。
聞き方を間違えると、ケンカになってしまうこともあるだろう。そこで太田さんに、親に懐ろ事情を尋ねる際に使える言い回しを教えてもらった。
【親との信頼関係に自信がある場合】
□ダイレクトに尋ねる
「何かのときに、どんな支援や介護ができるか一緒に考えよう。