2019年4月10日 16:50
飛行機から引きずり下ろされたアジア系医師 当時の恐怖初めて語る
事件から2週間後、ダオさんの長女クリスタル・ダオ・ペッパーさんはユナイテッド航空に対し訴訟を起こすことを会見で発表した(写真:Abaca/アフロ)
2017年4月、ユナイテッド航空の機内で無理矢理座席から引き剥がされ、血を流しながら泣き叫ぶ男性の動画がSNSで拡散されて話題となった。この男性が2年の時を経て初めて、当時の心境を米ABCニュースで語った。
ケンタッキー州在住の医師、デイヴィッド・ダオさんはあの日、シカゴから地元に戻るユナイテッド航空3411便に搭乗した。シートベルトを着けて離陸を待っていると、オーバーブッキングを理由に飛行機を降りるよう係員に告げられた。ダオさんはこの日、退役軍人のために設立した診療所を視察する予定があったため申し出を拒否し、友人に電話をかけてどうするべきか助言をあおいだ。すると、係員は彼の体を掴み、力ずくで座席から引き剥がし、倒れた状態の彼を引きずって出口へと向かった。他の乗客が一部始終をスマートフォンで録画していたため、ユナイテッド航空の暴挙はすぐに明るみに出た。
「とにかく泣きました。
数カ月はあの時の映像を見ることができませんでした。そして、テレビで見たとき、また泣きました」