2019年5月8日 11:00
女優・財前直見「親はこうして“介護要望”を語ってくれた」
40代、50代にとっては、少し早すぎる“心配”と思われるが、彼女は家族の絆を強めてくれるものだから「すぐにでも作ってほしい」と話す。
介護についての項目は、70代の親にも希望を聞いたという。
「いきなり親に、将来の介護や病名の告知はどうしてほしい?延命治療はどうする?なんて聞くと、険悪になる可能性がありますよね。じつは当初、両親にファイルを渡して『これに書いてね』と、お願いしたんです。ところが全然書いてくれませんでした(笑)。それで、まずは自分のことを書いたファイルを作ってから、両親に『こうやってまとめると、一目でわかるし、とても便利なの』と、私のファイルを見せながら説明しました」
親に書いてもらいたいと思っても、快く書いてくれるとは限らない。そういう場合は、自分が親にインタビューをして書き留める方法がベストだと、財前さんはアドバイスする。前出の近著にも「親へのインタビュー」という項目がある。
《子どものころの夢は?》
《お父さん、お母さんはどんな人だった?》
《好きなこと、嫌いなことは?》
といった質問をしながら答えてもらう。そうすると、親も話しやすいし、お互い楽しい。また、この“思い出話”そのものが、親子のコミュニケーションツールになるという。