「主婦は立派な職業」ベストセラー作家・下重暁子さんの持論
しかし、自己表現にいちばん向いていると思える『ものを書く仕事』は地味でした。でも、チャンスがあればなんでも、エッチな新聞や雑誌でも勉強のために書いた。その経験があったからこそいまがあるし、これから本当に書きたいことを書けると思うんです」
50代から新しいチャレンジをする女性には、こんなメッセージを送る。
「いますぐやりたいことの結果がでなくてもいいんです。待つことを学び、10年後を見据えてチャンスをうかがいながら、いろんなことを吸収しましょう」
■かなわない友人を持つ
下重さんがいま、80代で好きなことができるのは、大学時代からの友人の存在なくしては語れないという。
「最高齢で芥川賞作家となった黒田夏子さんは4歳で小説家になろうと決めて、ずっと書いてきた。最低限の生活費を稼ぐために仕事は抑えて、残りの時間を執筆に割いてきたんです。私はというと変に器用で、さまざまな回り道をしてやっと目的地にたどりついたところ。
黒田さんのひた向きさにはとてもかないませんが、彼女の存在が刺激になっています」
■よく寝る
50代から新しいチャレンジをするといっても、何より大事なのは、心身の健康だろう。