長野智子、不妊治療で子供ができなかったからやれること
私たち世代は男性並みに働くことが当たり前だし、『女は面倒くさい』と言われたくないと思ってきました。その意味で、男性の価値観を変えずにきたのであれば、申し訳ないなぁ、と。でも、私たちはあれをやるしかなかったなぁ」
かつて長野さんが、ひょうきんアナとして、世間から認知されたきっかけは、番組中に胸を触った芸人を蹴飛ばしたからだった。
長野さんが入社した’85年は、男女雇用機会均等法が制定された年。いま以上に、性差別が容認され、胸を触るような悪質なセクハラも、公共の電波に乗って堂々と全国に流れる時代だった。
蹴飛ばして、セクハラに対抗した長野さんは、『面白い女子アナが出てきたゾ』と、斬新だったのだ。
「変わっていないように見えても、少しずつ変わってきている。セクハラやパワハラに対して、これだけ声が上がるということは、やっぱり変わってきているんです。
私は、女性の働く環境を変えるには、男性の働き方や生き方を変えないといけないと言っていますが、そういう議論ができることでも、30年前とは違います。前向きに変わっていると思いますよ」
と、後輩たちにエールを送った。
「テレビの仕事はずっと続けたい。