朝ドラ『スカーレット』出演、三林京子の「イケズな素顔」
でも、最初は視聴者に『この、クソババア!』って思われたほうが面白いと思って。ええ人とはわからないようにしてもろたんです」
してやったりの笑みを浮かべる三林さんは一言、こう付け足した。
「でも大久保さんは、ほぼ素の私やねん」
昨年まで11年間、大阪芸術大学短期大学部で舞台芸術を教える教授も務めていた。
「ドラマを見た、かつての学生たちは『まさに三林先生です』って言うて笑ってましたわ。たしかに、指導とはいえ私、もうボロクソ言うてましたもの。きっとあの子ら、『ミツバヤシィ〜』言うて、枕に当たり散らしてたんと違う?(笑)」
『スカーレット』の制作統括・内田ゆきさんは、こう話す。
「三林さんは柔らかななかにも凛としたものをお持ちの方。そういった点を期待して、大久保役に起用させていただきました。
でも、ここまで視聴者の方から愛されるキャラクターになるとは……そこは正直、想定外。うれしい誤算です」
彼女もまた、三林さんに大久保さん的な要素を感じ取っている。
「現場でもドラマの内容について、決して甘いことはおっしゃらない。でも、そこも含めていろいろと、とっても頼りにしています。現場のスタッフも皆、三林さんのことが大好きですが、目の前に来られると背筋が伸びる……まさに、先生って感じです」