花田優一 靴職人恩師が師弟関係を否定【2019ベストスクープ】
2年前に20万円を支払ってオーダーすると『完成は約1年後』と、言われて楽しみにしていました。ですが、いくら待っても連絡がこない。納期もずるずると延ばされていきました」
優一の靴作りに不安を募らせるAさん。進捗を確かめるべく、今月上旬に都内のホテルで彼と再び対面した。
「作業状況を事前に聞いたときは『もうちょっとで……』と言ってたのですが、結局靴は持ってきてくれなくて。理由を尋ねたら『思っているものが作れなかった』の一点張り。驚いたことに『今日はお金を持ってきました。でも、待っていただけるならこのまま作ります』と、さらなる納期延長を提案されました。
今回の件で、優一さんが嘘つきなのはよくわかりました。私のように、騙された人がたくさんいるのだと思います」
職人にあるまじき行為を繰り返す優一。靴作りの技術を教えたかつての師は、この状況をどう思うのだろうか-――。そこで本誌は、イタリア・フィレンツェにある工芸・デザインなどの専門学校「アカデミアリアチ」で優一を指導していたアンジェロ・インペラトリーチェさん(81)に現地取材を試みた。これまで沈黙を守り続けてきたアンジェロさん。だが彼を知る人物を通じて話を聞くと、初めてその重い口を開いた。