池波志乃語る終活「遺された写真は負担…自分で1万枚捨てました」
“終活”は早いのがおすすめです(笑)。片付けには体力も必要だし、どちらかの体が弱ってから終活を始めようとなると、ただ暗いだけの作業になってしまいます。でも、まだまだ元気で、やりたいことができる状態のときに始めることで、これから快適に生きていくための準備として終活に臨むことができるんです」
沖縄と千葉の不動産は手放した。
「一時は東京と頻繁に往復するほど、沖縄での生活は大好きでした。でも、親族がいるのも、事務所があるのも東京ですから、向こうで倒れてしまったら、沖縄に迷惑をかけてしまう。マンションは手放してしまいましたが、現地の人とのつながりは残っています」
物の処分は遺された人のことを思ってやらないといけないという。
「私たちには思い出深いものでも『遺された人にとっても思い出だろうか?』ということを考える。たとえば写真とかは自分で処分するのはいいけど、他人は処分しづらいので負担になる。
そういうものから自分で捨てるべきです」
実際に志乃さんは1万枚もの写真を処分した。逆に残しているのは、ヨーロッパ旅行で撮った絵を描くときの資料用の風景写真や、祖父である古今亭志ん生と写っている写真くらいだという。