森友問題 自殺職員の父「麻生さん、息子の苦悩無視しないで」
「俊夫は成績優秀でしたが、わが家の経済事情で大学に行かせてあげられませんでした。学歴をつけてやれなかったから、上役の命令に従わざるをえない立場にいたのです。父親としても無念です……」(実父)
弁護団は提訴に合わせて、赤木さんの遺言や手記を報道陣に公開した。手書きの遺言には震えるような字がつづられている。
《森友問題佐川理財局長(パワハラ官僚)の強硬な国会対応がこれほど社会問題を招き、それにNO、を誰れもいわない(中略)最後は下部がしっぽを切られる。なんて世の中だ。手がふるえる恐い》
同様に手記でも《(文書の修正などは)すべて、佐川理財局長の指示です》と、告発している。それらの文言からは、不正行為を強要され、公務員としてのプライドを砕かれてしまった無念がヒシヒシと伝わってくる。
赤木さんは亡くなる1カ月ほど前に、故郷・岡山県を訪ねていたという。実父が続ける。
「(’18年)2月の半ばに実家に帰ってきました。そのときは顔色もそんなに悪いとは思わず、ふつうに親子で話すことができましたが、腹の中では、もう覚悟を決めていたのかもしれません。最後に父親の顔を見にきたんだな……、振り返ってみると、そうとしか思えません。