くらし情報『“老衰死日本一”の茅ヶ崎市 秘密は患者らに寄り添う在宅看護』

2020年7月2日 06:00

“老衰死日本一”の茅ヶ崎市 秘密は患者らに寄り添う在宅看護

ただ子にとっては親が何歳になっても死は受け入れがたいもの。女性の家族も、体力が落ちて意思疎通もできなくなる母親を見て迷いが生じ、『入院できないか』と相談してきました。でも病院は治療するところなので、弱っていれば胃ろうをしてでも患者さんを生かそうとします。それでも生きてくれと、家族は本当に望んでいるでしょうか……。そこで、こうした場合には、家族と対話を繰り返して信頼関係を築き、『弱っていく自由も与えて』と家族に話すことも試みます」

100歳の女性は、子や孫に見送られながら、自宅で静かに息を引き取ったという。

「繰り返しですが、病院は病気を治す場所です。原因を見つけて、治療していくのだから、むしろ病院で原因がはっきりしない老衰が増えるのはおかしいんです。一方で、在宅医療は治療だけじゃなく、看取りの現場でもある。
高齢の患者や家族が積極的な治療を望まなければ、本当に何もしないこともあります。在宅医療では本人や家族と話し合いを続けながら、納得して見送るにはどうすればいいか考えるのが重要なんです」

こうして患者や家族が納得の看取りをできたとき、たとえ、持病にがんや糖尿病などがあっても、明らかに悪化していなければ、死因は老衰とすることになる。

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