2020年8月24日 11:00
「コロナは怖くない」自給自足選んだ元ウイルス学専門家が語る
「ここがうちの畑。あ、ちょうどズッキーニは食べごろですね。採れたては、何もつけなくても、うまいですよ」
夏空の下、青々と茂る畑を眺めながら、白衣に長靴という出で立ちの男性は顔をほころばせた。その背後では、小学生の男の子が「わ、大っきなキリギリス、待てー」と、虫取り網を手に、元気に走り回っている。
目を細めるのは、医師で、栃木県那須烏山市にある「七合診療所」の所長・本間真二郎さん(51)。本間さんは診療の傍ら野菜を育て、仲間とともに米も作る。さらに味噌、醤油、みりん、酢などの調味料も自作。そんな、限りなく自給自足に近い生活を、かれこれ10年以上も続けてきた。
「私たちの体を作っているのは食べ物です。だから健康や病気のこと、『医』を考えるなら、その前に『食』のことを考えないといけない。さらにその『食』がどのようにできているかを考えたら『農』を考えないと。それを、自分で実践しないと気が済まなくなったと、そういうことです」
本間さんは「自然派医師」としてここ数年、ブログやフェイスブック、自著で、自然に沿った医療について、発信を続けている。
かつては、大都市の大学病院に籍を置く超多忙な小児科医。