菅首相に懸念される「皇室利用」…宮内庁長官“更迭”過去も
「日本の政治体制が政権に都合のいいような官邸主導型に変わったのは、’14年に内閣人事局を創設してからです。日本の官僚トップの人事を、安倍政権が掌握したということです。外交と安全保障に強い関心を示してきた安倍さんですが、実は内政には疎く、官房長官の菅さんに丸投げ状態でした。すなわち菅さんこそが、この安倍政権の内政人事を握ってきたわけです」
人事によって官僚を動かすことに長けていた菅官房長官は、自身が主導した内閣人事局の創設により、その権力を揺るぎないものとしたというのだ。
来年には東京五輪も開催される予定になっている。内政には強い菅氏だが、外交に関しての実力は未知数だ。
「政治家としての菅さんは合理主義者で、成果がはっきりと数字に表れる分野に強いといえます。五輪を是が非でも成功させるという明確な目的に向かって、招致活動のときのように強引な手法を取る可能性もあります」(前出・皇室担当記者)
東京五輪の招致活動でも菅官房長官と宮内庁は対立していた。
’13年9月、アルゼンチンのブエノスアイレスでのIOC総会で、高円宮妃久子さまが流暢な英語とフランス語でスピーチされ、国内外で大きな話題になった。