2020年11月1日 11:00
義足のモデル・海音語る覚悟「見てくれる人に勇気を与えたい」
大阪までやってきて、これまでの作品も見せてくれたんです。義足ってかっこいいなあって思いはじめました」
義足であっても、それも含めて海音は海音だ。
「やるなら大々的にカミングアウトしたい」 海音は決心する。越智さんは、そんな海音の覚悟を感じたという。
「テスト撮影をしたとき、身のこなしはプロのモデルなのに、表情がぎこちなかったんです。それが義足をオープンにすると決意してからは、表情が一変。義足に血が通いだし、モデルとしての天性の才能を感じました」
写真集だけにとどまらず、越智さんの「切断ヴィーナスショー」への出演オファーも「やります!」と即答。今年8月、人前で初めて義足姿を披露したのだった。
高校時代、ミニスカートをはけなかったため、ショーには、ミニスカートの制服姿にこだわった。
この日、使用した“魅せる”ための銀色の義足には、ある思いが込められている。
「臼井さんに『海音ちゃんは、まだ未来があるからね。金はゴールだから、その一歩手前の銀色にしたんだよ』と言われて、すごく私らしいって思えました。だからランウェイを歩くと、緊張はまったくなくて、楽しくてしょうがなかった。コロナで家にいることが多くて、まだ思うような活動はできませんが、カラに閉じこもっている人とか、同じ境遇の人たちが勇気を持てるように、どんどん活躍の場を広げていきたいです」