「一生懸命育ててくれた」小松政夫さんと植木等さんの親子愛
その理由について、冒頭のインタビューで「『君はお父さんを早く亡くされたようだから、私のことを父と思えばいい』と言われたんです。『じゃあ、おやじさんとお呼びしてよろしいですか?』と訊いたら、『おやじさんか、それいこう!』となって」と明かしている。
「小松さんのお父さんは家族に暴力をふるう上に、隠し子もいました。亭主関白でもあったので、小松さんは『ひどい人だ』と思って育ったそうです。しかし小松さんが13歳のときにお父さんは亡くなりました。父親という存在がよくわからないまま育ったため、『父親と思いなさい』といわれたことが小松さんはとても嬉しかったそうです」(前出・スポーツ紙記者)
また植木さんは温かくも、ときに厳しく“教育”してくれたようだ。
「植木さんは『芸は教わるものではない』といいながらも、道義やモラルについては特に厳しかったそうです。いっぽう『モノマネは洞察力が鋭くないとできない。
苦労した芸なんだから大切にしろ』と誉めたことがあったそうす。小松さんはよほど嬉しかったのか、晩年でもその言葉を回想して『一生懸命育ててくれた』と話していました」(前出・スポーツ紙記者)
小松さんが植木さんの付き人を務めたのは、3年10カ月ほど。