2020年12月31日 11:00
年収格差800万円、韓国ではハイスぺ人材でも一寸先はワープア
賃金格差が日本以上にひどいのが実情です。
一次労働市場と二次労働市場という、日本でいうところの正規・非正規雇用の格差も存在しています。産業構造の硬直化のせいで、こちらも日本以上に二次から脱し一次へ移ることが困難ですね」
――そういった背景も、若者たちの大手志向に拍車をかけていそうですね。
■大企業40代定年説とワーキングプア
「若者たち自身の問題も韓国国内では指摘されています。高いプライドを捨てきれない点です。
大学まで出たのに、とブルーカラーの仕事などは嫌がりますね。といっても働かないわけにもいかず、どうにか得た仕事が月13万円とか、いわゆるワープア状態に陥った大卒貧困者は多いです」
――大企業に入れば実際に将来は安泰なんでしょうか。
「大手にも大手のデメリットがあるんです。
長時間労働で駒の様に扱われることもありますし、大企業40代定年説なんてものもあります。一定の年齢までに役職付きの出世コースに乗れなければ、退職に向かわされてしまうんですが、もともと歯車として働かされているのでスキルが空洞化し、転職の道も厳しくなりがち」
こうした状況から一部の若者の間では、仕事の持続性ややりがい、またスキルアップを重視した働き方を望む人たちも現れているとのことです。