「80年代W浅野」の斬新さ“女性の幸せ観”塗り替えた2人
“奥ゆかしさ”を求められていたんですね」
そんな女性を解放したのが、ダブル浅野なのだという。
「『抱きしめたい!』のなかでダブル浅野は、男性にこびることなく、ハイヒールを履かず、ぺたんこ靴でアクティブに動き回る。不倫や浮気など、女性が男性を振り回す恋愛の描き方も新しかった。黙っていてもモテる2人が自己主張する姿が“私も、ああなりたい”と支持を集めたのでしょう」
伝統的な日本家屋や団地住まいだった当時の女性たちにとって、ダブル浅野が見せた世界は、おしゃれなマンションで自由に暮らし、女性だけでカフェバーに出かける、キラキラしたシティライフを疑似体験できる場でもあった。
「さまざまな制約のある王女が、街に飛び出し、出会ったイケメン記者をリードして、バイクに乗ったりやりたかったことを実現していく映画『ローマの休日』(’53年)を彷彿させます」
ダブル浅野が提示したのは“自己主張できる女性はカッコイイ”という、当時の日本ではまだ新しい価値観だった。
「女性自身」2021年2月2日号 掲載
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