2021年1月27日 15:50
「クラウドファンディング型」ふるさと納税、鉄道会社救った例も
「銚電」の愛称で知られ、市民の生活の足、また観光列車としても活躍しているが、近年、利用者が減り、厳しい経営状況が続いている。
これまでも鉄道員が考案した「ぬれ煎餅」の売り上げなどで廃線の危機を乗り切ってきたが、’18年、またもやピンチに遭遇。銚子電気鉄道代表取締役社長の竹本勝紀さんは当時をこう振り返る。
「これまで車両の定期検査には国から補助金が支給されていましたが、国の予算の都合上、’18年からなくなってしまったんです。車両検査には約1,500万円と高額な費用がかかります。補助金なしでは3編成あるうちの1編成の検査を諦めざるをえません。するとダイヤは維持できず、市民の足として機能しなくなってしまいます。そこで銚子市と協力し、『さとふる』上でクラウドファンディングを実施し、車両検査費用の寄付を募ることにしたんです」
「銚子市を元気にするため、銚電を続けていきたい!」と銘打ったこのクラウドファンディングは約3カ月半にわたり実施。
全国の銚電ファンから約152万円が集まり、車両検査費用の一部に充てることができたという。
「デジタルの世界の向こうには、温かい人の心があると感じました。皆さんからの寄付と応援に感謝し、これからも市民の足、銚子観光のシンボルとして銚電の使命を果たしていきます」