青木さやか語る「林真理子さん『ルンルン〜』で感じた東京」
『ルンルンを買っておうちに帰ろう』を手にしたのは、アグネス・チャンが仕事場に子どもを連れてきたことを、林真理子が批判して巻き起こった『アグネス論争』の真っただ中。
「そんな難しいことはわからず、『ルンルンを買っておうちに帰ろう』で心を奪われたのは、都会的ワード。コム・デ・ギャルソンとか、イッセイ ミヤケとか、丸の内に六本木、サンジェルマンのパンとか」
アーバンな世界を見たくて、高3のときには東京旅行もしたとか。
「東京の美容院に行って、見たこともないような髪形をしている男の人に、思いきって『いちばんはやっている髪形にしてください』って頼むと、KARIAGEに。“斬新で、オシャレだ!”って大満足だったんですが、それはあくまで東京の雰囲気があってこそ。瀬戸市に帰って田舎の制服を着ると、“普通のかりあげ”になっちゃう。男子から、からかわれて、30センチ定規を当てられ、ジョリジョリされました」
高校時代に妄想、実体験含め、さまざまな東京を感じさせてくれた『ルンルンを買っておうちに帰ろう』を、いま改めて読み返してみると、深い部分での影響を感じるという。
「あとがきに《(略)拍手が全くこないストリッパーはかなりミジメなような気がする。