『赤いスイートピー』で聖子は圧倒的存在に…専門家が分析
「恋する少女の、大人への成長が描かれている曲。聖子さんは’81年に郷ひろみさんとの交際報道(’85年に破局)があったため、聖子さんの恋心を、ファンが曲を通して見守っている印象もありました」
カラオケでも人気の曲だが、実際に歌ってみると、その難しさを実感するという。
「低音から高音まで、非常に幅広い音域の声を出さなければなりません。とにかく高音に目が行きがちですが、聖子さんは、山口百恵さんのような“低音を聴かせる歌手”でもありました」
聖子の新たな魅力を引き出したのは、松本隆(作詞)、呉田軽穂(松任谷由実・作曲)だ。
「B面の『制服』もこの2人によるもの。曲をイメージして、卒業式に好きな男子の制服の第二ボタンをもらいたいなど、恋心を友人と打ち明け合い、盛り上がった女子も多いのではないでしょうか」
『赤いスイートピー』は聖子自身にとっても、特別な思い入れがある曲なのかもしれない。
「沙也加さんがステージに上がったデビュー30周年の記念コンサートでも、親子で共演したCMでも、この曲が採用されました」
現在、’80年代当時の高音を出すことは難しいが、年齢を重ねた聖子の声は、別の意味で魅力的だ。