くらし情報『「ジブリ作品は不況に強い」専門家語る『ナウシカ』の位置づけ』

2021年3月28日 11:00

「ジブリ作品は不況に強い」専門家語る『ナウシカ』の位置づけ

だ。

「それまでのアニメが描いた未来の多くは、ロボットが出てきて戦闘に勝つような展開。しかし、『ナウシカ』では“明るいわけでも、科学技術が発達した夢の世界でもない”未来が描かれました。初めて見たとき、衝撃的なエンディングが印象的な映画『猿の惑星』(’68年公開)のように、環境問題を含め、どのように人間が文明社会を進化させていくべきか、問いかけられたように感じました。ただ、『ナウシカ』は暗いばかりでなく、未来に生きる登場人物たちの人間愛や、家族の温かさも細かく描かれている。だから、見終わった後に決して嫌な気持ちにならず、家族や友達と話したくなる作品になっているんです」

大人も十分に楽しめる重厚なテーマの世界観に、子どもがすんなりと入っていけるーーそれが“アニメの力”なのだろう。

「『魔女の宅急便』(’84年公開)や『となりのトトロ』(’88年公開)でも、見る人が『アルプスの少女ハイジ』(’74年放送)など幼いころから慣れ親しんだ、やさしいタッチで心がなごむキャラクターが多数生み出されました。また、『未来少年コナン』(’78年放送)に衝撃を受けたというアニメ好きがいるように、セル画の枚数を増やさなければ表現できないような、しなやかで力強い動きのキャラクターも特徴的。

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.