くらし情報『従来の学校教育が見直されるきっかけ作った『窓際のトットちゃん』』

2021年6月28日 06:00

従来の学校教育が見直されるきっかけ作った『窓際のトットちゃん』

「『3年B組金八先生』の第2シリーズ(’80年〜’81年・TBS系)では、不良少年・加藤優が学校で暴行事件を起こした第5〜第6回の『腐ったミカンの方程式』が話題に。学校教育に対する子どもたちの悲鳴にも似た不満の声も、同時にあがりました」

■“トットちゃん”が描いた時代と真逆の教育

一方“受験戦争”という言葉が再燃したのもこのころ。多くのライバルと競い、いかに要領よく細かな知識を暗記するかという、詰込み型の教育が主流だった。

「そのような教育現場に疑問を感じていた母親たちにとって、“トットちゃん”で描かれる、個性を重視し、自然と共生するトモエ学園の教育は魅力的でした。管理型の教育でなかったからこそ、『ザ・ベストテン』の司会者として“空気を読まず”に活躍する黒柳徹子さんのような大人に成長できたのではないかーー。いつも通信簿に“落ち着きや協調性がない”と書かれていた子どものお母さんにとっては、励みともなったはず。この本は、それまでの学校教育が見直され始めるきっかけの一つとなったといえるでしょう」

その証拠に、当時“管理教育”と盛んといわれた愛知県では、教育関係者からの反対があり、学校の図書館に『窓ぎわのトットちゃん』が置かれなかったことが『おかしい』とニュースにもなった。

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