2021年8月12日 06:00
水害・犯罪少なく医療充実…全国「安全・安心な街」ベスト5
令和元年台風19号では、広範囲を記録的な大雨が襲い、関東・東北地方を中心に、74河川の140カ所で堤防が決壊するなどの甚大な被害をもたらした。
「先述したような地形の特徴から、日本には世界に類を見ないほどの数の急流河川が存在し、それらの川は蛇行して流れています。河川流域や河口周辺には、河川が運んだ砂礫、泥流で形成された平野が広がっており、地盤はもとより軟弱。さらに水はけの悪い三角州や扇状地といった土地も多いため、日本は河川の氾濫によって水害が起きやすい地形でもあるのです」(堀越さん・以下同)
■日本の自治体の97%で水害が発生している
国土交通省の水害統計によると、過去10年間(’08〜’17年)に土砂災害や洪水などの水害は約97%の市区町村で発生している。私たちの日常は、想像している以上に水害のリスクと隣り合わせにあるのだ。国土の狭い日本。もはや安全、安心に暮らせる場所など存在しないのか……。
「100%安全な街はどこにもありませんが、ここ数年の水害データを基に、さまざまな指標を総合的に評価・分析することで、水害リスクが低く、さらに暮らしやすい街を導き出せるかもしれません」